相手の勘違いにしとけ
「悪質営業マンの思考」 項目
4.「相手の勘違いにしとけ」![]()
書いた人

行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
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営業にはクレームがつきものだ。
ハナから引っかけるつもりマンマンでやっている悪質営業の場合は特に、だね。
後日、顧客から怒鳴り込まれたりするなんてのは日常茶飯事みたいなもので、
酷い場合にはそれも計算ずくでプランを練っていたりもする。
一般人が営業に対して怒号を浴びせるのは、「話が違う」といった動機が大半だ。
こちらが想像していたイメージと結果との剥離があって、
それに対する食い違いが怒りのパッションにつながっているわけ。
だから、こういった場合、悪質営業はその食い違いに手を入れる。
「そういう話だったはずですけど、聞いていませんか」
「初めから決まっていたことです」
こうすることで食い違い自体をなかったことにして、こちらの怒りの矛先をなくしてしまうんだ。
その上で、営業の方から話を切り返す。
「もう電話切っていい?」なんつってな。
そちらが勘違いしているだけで、
むしろあなたが今こちらに迷惑をかけている、という話にしてしまう。
言わば、加害と被害とを入れ替えるトリックだね。
そうすることで会話の主導権を一気に相手から取り上げて、
自分のものにすることができるからな。
一般の人であれば、まず、「そちらが間違っているのでは」と言われたら、
そういう可能性もあるのか、と一瞬立ち止まって考えてしまう。
そこがつけ入るスキとして狙われているというわけ。
そうやって迷っている内に畳みかけるよう話を終わらせにかかられると、
本来、追及する立場だったはずが、逆に怒られているような立場にされてしまう。
怒られている状況ならば、早くその場を終わらせたいと考えるのが人のサガ。
これはそういうこちらの心理を見越した上での、話の打ち切り戦略。
どこまでいっても「相手が悪い」という、
悪質営業の他責思考が最も極まって見える行為でもある。
話にならない、いくら話してもそちらが悪いのではと話を変えてくるような者になど、
いつまでも時間を割いてはいられないだろう。
そのこちらからの「もういい」の一言を、営業は待っているということだ。
