うまくいかなきゃ人のせい
「悪質営業マンの立ち回り」 項目
2.「うまくいかなきゃ人のせい」![]()
書いた人

行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
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人生や仕事においては、皆、良い時も悪い時もある。
これはいかんともし難いものだ。
望ましい結果は苦しい時期や負荷を乗り切った先にあったりもするものだから、
良い思いだけを搔い摘んで享受し続けるなんてことはできない。
つまり、重要なのは悪い出来事を否定するのではなく、
それも良い出来事の内にひっくるめて共生してゆくことなわけ。
そうすることで、やっと身についたりするものもあるからな。
ところが、社会には良い思いだけは自分のものにして、
悪い出来事等の面倒なことは全て人に押し付けてしまうような人種も存在する。
実はこの手の擦り付けは営業の手法としては珍しいものでもなかったりするが、
まぁ、はっきり言って手癖の悪いヤツがやるようなことだよ。
本来、自分でやらなきゃならんことを、さも当然のように人にやらせようとするんだからさ。
契約書類の用意を顧客にさせたり、
置いてきたパンフレット等をその施設の人間に送り返させようとしたりな。
こういうのはその場の勢いで言う通りにさせることができたとしても、
後々になってバレて、それが不信感につながったりもする。
だから、営業の手法としてはやはり良いやり方とは言えないな。
でも、手癖の悪い営業はどうせ以後もつきあうわけじゃないし、
そうなったらそうなったで、またうまく言いくるめればいいくらいにしか考えていない。
だから、NOと言ってこなさそうな人間や、
バレなそうと思った人間に対しては、とことん自分の都合を押し付ける。

小間使い程度であれば、まだいい。
しかし、この手の話はそれだけでは済まない問題を孕んでもいる。
擦り付けが当たり前になっている営業は、
うまくいかない理由や原因を他人に押し付けたりもするからだ。
例えば賃貸の退去で営業が勝手に請求した修繕費を大家側の意向と借主に伝えたり、
値段を下げられない要因を卸しの都合とミスリードしたりな。
結局、そういった負荷や悪感情は他人のせいにして、
その対比で自分を良く見てもらおうという算段があった上での行動だな、これは。
この行為のタチの悪いところが、
人のヘイト感情がそんな意図のなかった無辜の者に向けられてしまうことだ。
意もせずに人から恨まれ、言われようのない非難を受け、
後戻りのできない争いに発展してしまっているような事例が後を絶たない。
営業からしたら仲違いしてくれればくれるほど、
対比で自分への信頼度が上がっていくから、これほどおいしいことはないんだ。
比較と対比による信用の変化は前項でも触れたところだが、
これは自分の行動のせいで発現した悪感情を人のせいにしてしまう手法。
本来的には営業がヘイトを向けられて然るべき話を、
代わりに無関係の者を恨ませることで目くらまししているんだ。
大抵の場合、当事者と直接話をすることがなかったり、
対面が想定されていなかったりする立場の人間がターゲットにされるケースが多い。
気がつかない内に、人に石を投げつけられるカカシにされているというわけだ。
やってもいないことをやったことにされる、言ってもいないことを言ったことにされる、
人がそういう状況に陥った時、焦って激しく反論してしまうだろう。
それも全て、計算ずくなわけ。
こういうことをする営業は、その状況を見てほくそ笑んでいるんだよ。
言い合っている当事者達を、
止めに入っているフリをしながら、な。